ホール/レジ業務のトラブル事例と対策

ホール/レジ業務のトラブル事例と対策

フードサービスでは欠かせないホールやレジでの業務。
一般的に起こりがちなトラブル事例とその対策についてまとめてみました。ぜひご参考にしてください!

Ⅰ ホール関係

事例
お客様の注文とは違う飲食物をサービスしてしまった。
事例
Case1
対策 対 策
オーダーされたはずのものをサービスしようとしたら、「これ違います! 私が頼んだのは○○ですよ」などと言われてしまうケースです。
このような場合、お客様と言い争うことは避け、まずは謝罪し、「すぐお取り換えいたします」と対応することが基本です。実際、このような「オーダー・ミス」は、店側の間違いによる場合がほとんどであるとされています。
オーダー・ミスを防止する対策としては、オーダーを受ける時に必ず“復唱”して承諾をもらうことが最も効果的です。
また、常連さんの場合、「このお客様はいつもあのメニュー」といった思い込みがミスに繋がることもあります。思い込みではなく、復唱を励行して、正確な業務を心がけましょう。
パフェ
対策
事例
同じメニューにもかかわらず、前に来店したお客様よりも、後から来たお客様に対して、先に飲食物を提供してしまった。
事例
Case2
対策 対 策
このようなミスも比較的よく起こりがちですが、お客様は意外と気がついているものです。人によっては、強い口調でクレームをつけてくる場合もあります。
ホール担当としては、「こちらの手違いで大変申し訳ございません」と謝罪したうえで、「すぐお持ちしますので、少々お待ちください」と、誠意をもって対応することが大切です。
また、今後の再発防止策として、伝票に番号や時間を記入したり、わかりやすい符号をつけるなど、店舗のスタッフ全員が共有できる方法を話し合い、実行するようにしましょう。
パスタ
対策
事例
飲食物に異物(髪の毛・昆虫・糸くずなど)が入っていた、異臭や食材の傷みがあった、などの指摘を受けた。
事例
Case3
対策 対 策
このようなクレームが起きないようにすることは、フードサービスでは基本中の基本であり、決してあってはならないことです。
当然、まずは真摯に謝罪しなければなりません。その際には、直接の担当スタッフとともに、店長・料理長など、店舗の責任者も一緒に対応する必要があります。
なお、異臭や食材の傷みとの指摘には、すぐに飲食物をさげて調べます。特に“におい”に関しては、香辛料や特殊な調味料が原因の場合もあります。その場合には、お客様に説明のうえ、ご希望があれば他のメニューと取り換える旨を申し出るとよいでしょう。
そして、このような応急処置とは別に、徹底した再発防止策をとらなければなりません。店舗スタッフ全員で会議を行い、厨房・ホール内の清掃や整理整頓、食材のチェック、服装の見直しや点検作業など、基本事項が確実に維持できるよう、管理体制の改善が必要です。
いずれにせよ、お客様の安全や、店舗の信用にかかわる重大な問題です。二度と再発することのないよう、しっかりとした是正処置をとるべきです。
香辛料
対策
事例
お客様のテーブル上に、誤って飲食物をこぼしてしまった。
事例
Case4
対策 対 策
どれだけ慎重に作業をしていても、このようなミスは起きてしまう可能性があります。
まずは、「大変申し訳ございません」と謝罪したうえで、お客様の衣服などにかかっていないか確かめましょう。もしかかっている場合には、すぐにおしぼりを数本用意して、再度謝罪をする必要があります。そして、上司にも報告し、必要に応じてクリーニングの処置や費用負担を申し出るなど、上司も一緒に対応します。
さらに、火傷など治療が必要な状態であれば、応急処置をしたうえで、病院への同行も必要となる可能性があります。その際にも、治療費の負担を申し出るようにしましょう。
起こってしまった事故を取り消すことはできませんが、ミスをした当事者だけでなく、責任者など他のスタッフも一緒に対応することで、お客様の心象はかなり緩和されることが多いようです。
飲み物
対策
事例
他のお客様に迷惑をかけているお客様がいるため、注意を促して、制止する必要がある。
事例
Case5
対策 対 策
携帯電話での通話が目に余る、大声や手拍子などで騒ぐ、泥酔して他のお客様にからむ、子ども客が店内を走り回るなど、他のお客様に迷惑をかける方に対しては、注意を促してやめていただく必要があります。
いずれの場合でも、その状態が他のお客様に対して迷惑になっていたり、危険であることを丁寧に伝えて理解していただき、行動を中止していただきましょう。
特に、泥酔している人や子どもの場合、単独客でない限り、連れのお客様や保護者などに対して協力をお願いすることも効果的です。
いずれの場合でも、お客様に対して注意をすることになりますので、難しい面があるかもしれません。しかし、他のお客様はもとより、問題行動をとっているお客様自身のためでもありますので、時には毅然とした対応も必要となります。
対策

Ⅱ レジ関係

事例
伝票やレシートに記載された商品が、実際に注文したものと違っていると指摘された。
事例
Case1
対策 対 策
一般的に起こりやすいミスではありますが、お客様が嘘を言うケースは稀で、やはり店舗側のミスである場合がほとんどです。
まずは謝罪しますが、簡単にわかる場合は別として、「ご注文いただいたメニューは何でしたでしょうか?」とお客様に確認し、その場ですぐに訂正して会計を行う必要があります。
また、今後このようなミスが再発することのないよう、店舗スタッフ全員がミスの情報を共有することが大切です。そのうえで、確認の励行など、その店舗に合った防止策を考え、実行しましょう。
レジ
対策
事例
オーダーしていないものが伝票やレシートに記入されていると指摘された。
事例
Case2
対策 対 策
伝票に記入ミスがある場合や、他のテーブルの伝票と入れ替わっている場合などが考えられます。
いずれにせよ、まずお客様に謝罪したうえで、テーブルや部屋番号を確認するなど、即座にできることをします。それでも時間がかかりそうなときは、ケース(1)の場合と同様、お客様に対してオーダーの内容を確認することになります。また、事後の対策についても、ケース(1)の場合と同様です。
伝票
対策
事例
伝票やレシートに記入されている金額が、メニューやチラシに載っていた金額と違っていると指摘された。
事例
Case3
対策 対 策
メニューなどを素早く確認し、間違っている場合は丁寧に謝罪して、直ちに訂正しなければなりません。
このようなミスは、店舗の信用にかかわる問題でもありますから、できるだけ店舗の責任者なども一緒に謝る必要があります。
なお、このようなケースでは、レジの設定ミスが原因である場合がほとんどですが、メニューやチラシ自体が間違っている可能性もあります。しっかりと原因を究明し、再発防止に努めましょう。
メニュー
対策
事例
お客様から紙幣を預かって釣銭を渡す際に、支払った券種が違っていると指摘された。
事例
Case4
対策 対 策
レジでお釣りを渡す際、例えば5千円札を預かったはずなのに、お客様から「今渡したのは1万円札でしたよ」などと言われてしまうケースです。時には、悪意を持って故意に言われる場合もあり得ます。
このような時、預かった紙幣を既にレジに入れてしまっていると、お客様に対して証明することは難しくなります。よって、最終的には店舗側が譲歩せざるを得なくなることが多いようです。
このような事態を防ぐためにも、紙幣を預かった場合は、まず「○○円お預かりいたします」と復唱したうえで、すぐにはレジへ入れずに、マグネットで留めるなど仮に置いておき、釣銭を渡して、問題がなかったことを確認してから収納する、という手順を励行しましょう。
財布
対策
事例
レジ業務とは直接関係がないこと(料理の内容、ホールでの対応など)でクレームを受けた。
事例
Case5
対策 対 策
客席でのクレームであれば、通常はサービス・スタッフが対応しますが、客席では申し出ず、最後のレジの段階になってクレームをつけるお客様もいます。
例えば、料理の提供が遅かった、注文したものとは違うものがサービスされた、料理がぬるかったなど、様々なことがあります。
いずれも、レジ業務とは直接関係ない事柄ではありますが、店舗に対するクレームには違いありません。すぐに謝罪し、「次から注意いたします」と誠意をもって伝えることで、苦情が収まる場合も多いのです。
ただし、それだけでは解決しないときは、当事者のスタッフや店舗の責任者などに対応してもらうことも必要となります。
対策