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貨物船と貨物機について

Ⅰ.貨物船とは

貨物を輸送する船舶で、空の貨物機と比べると、低運賃で一度に大量の貨物を運べるのが利点です。貨物の形状や種類に合わせて造られた船は「専用船」と呼ばれ、原油タンカーや自動車専用船など、様々な種類があります。

貨物船の種類

在来型貨物船

船にクレーンを備えているため、どこの港でも荷役が可能なのが利点です。ただしクレーンで運び入れた荷物は、人力により船倉内に固定されるため、積み下ろしに時間がかかります。コンテナ船と比べると、輸送効率は悪いと言われています。

コンテナ船

荷物を積み込むための装置はなく、コンテナ船専用の岸壁クレーンで積み込みを行います。世界最大の貨物船は「マースク・トリプルE級」で、全長約400メートルと、東京タワー(333メートル)や戦艦大和(263メートル)よりも長く、長さ10メートルのコンテナを18,000個も積み込むことが可能です。単位重量あたりの輸送効率が向上するため、海上物流の船はますます大型化が迫られています。
世界最大のコンテナ船『マースク・トリプルE級』(作成 Maersk Line)

RO/RO船

RO/ROとはRoll On Roll Offの略称で、船から「ランプウェイ」と呼ばれる橋をのばし、そこからトラックやフォークリフトが船内に入り、貨物の積み下ろしを行います。

自動車専用船

自動車を専門に運ぶための貨物船で、船内は駐車場ビルのようになっており、専属のドライバーが船内に自動車を乗り入れて積み込みます。乗用車を6,000台以上運べる大型船もあります。

石油タンカー

船体の中は壁で仕切られたタンクになっていて、原油の積み下ろしはポンプで行います。これまで造られた世界最大のタンカーは、ノルウェー船籍の「ノック・ネヴィス(シーワイズ・ジャイアント)号」で、全長が458.46メートルもあり、イギリス海峡を通過できないほどで、積載できる原油量は564,763トンを誇りました。1988年にイラン・イラク戦争で撃沈された後に浮揚・修理され、浮体式貯蔵積出設備(FSC)として使用されましたが、2010年に解体され、その一生を閉じました。

LNGタンカー

見た目の形状がユニークな貨物船として、マイナス162度に冷却して容積を小さくした液化天然ガスを輸送するLNGタンカーがあります。甲板上には、断熱構造で超低温用の特殊素材でできた球形の巨大なタンクが並んでいるので、一目瞭然です。

Ⅱ.貨物機とは

貨物を輸送する航空機で、当初は、専用設計で作られたものは少なく、旅客と貨物を混載輸送する機体が大半でした。しかし、第二次大戦が終わると、大型貨物や大量物資の航空輸送の需要が増加し、航空貨物機が発達していきます。また、旅客機の客室は、より快適な空間が求められるようになり、貨物を運ぶ場合は専用設計とした方が効率的なため、貨物専用機が製造されるようになりました。

貨物機の特長

貨物機は、旅客機を改造したものが多く、客室窓や非常用の脱出口がないかわりに、機首の部分が上下に傾く「ノーズドア」や、胴体後半部が横方向に折れて開く「スイングテール」といった大型のカーゴドアを装備していますが、外見的には旅客機との違いがほとんどありません。重い荷物に耐えるために、メインデッキの床が強化され、積載量を増やすために、主翼の付け根部分が強化されています。また、着陸重量の増加に見合うように、車輪数を増やすなど、降着装置の強化が施されています。これらにより機体の総重量は大きくなり、旅客機よりも航続距離は短くなります。

ノーズドア

Erasmus Wolff / Shutterstock.com

ウィングテール

世界最大の貨物機

世界最大の貨物機はウクライナの「An-225 ムーリヤ」で、貨物の最大搭載量は300トン以上と言われており、「世界一重い航空機」の肩書きを持ちますが、H型の尾翼やレスポンスの良いエンジン、主翼に取付けられた大型のフラップなどにより、“戦闘機なみ”と言われるほど機動性は高いといわれています。最大離陸重量をはじめ、240もの世界記録がギネスブックに登録されています。

世界最大の貨物機『An-225 ムーリヤ』 ▸

M. Shcherbyna / Shutterstock.com

いかがでしたでしょうか。輸送効率を向上させるため、大型化される貨物船と貨物機ですが、それと並行して、安全面や機動力を高めるための技術開発もなされているようです。
海と空を舞台に、大量の物資を確実に届けるために、日々、貨物船と貨物機による、海と空の旅が繰り広げられています。