定年後や老後の仕事の選び方

定年後や老後の仕事の選び方

2019年にある新聞社が行った世論調査の結果によると、60歳代の過半数以上の方は、70歳を超えても働きたいと考えられているのだそうです。また、別の調査によると、シニア層の7割の方は定期的に健康チェックを受けており、6割の方は定期的な運動もされています。
今のシニアの方々は、気持ちも身体も、とても若々しいですね。

そんな就労意欲の高いシニアの方が、自分にぴったりのお仕事を探すときのポイントについて考えてみたいと思います。
「通勤時間・勤務地」 で選ぶ
当社で勤務されている65歳以上のスタッフさんにアンケートを行ったところ、仕事探しで重要視する項目は、1位:通勤時間・勤務地、2位:勤務時間、3位:業種・職種、賃金、となりました。通勤はとても大切なポイントなんですね。
  • まずは、勤務地までの交通手段と通勤時間をしっかりと確認しましょう。
    自宅から比較的近い場所なら、自転車での移動が可能です。最近は、健康志向もあって自転車通勤をされる方が増えていますね。職場、またはその近辺に駐輪場があるか、事前に確認しておきましょう。また、雨の日に備えて、バス利用が可能かも確認しておくとよいでしょう。
  • 勤務地が遠い場合は、電車の利用が基本になりますが、通勤電車の混雑は避けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そんな方は、勤務時間が早めのお仕事や、土日祝に勤務するお仕事も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。通勤が随分と楽になりますよ。ご自身のライフスタイルと相談してみてくださいね。
  • シニアの方にも人気の軽作業系のお仕事は、勤務する工場や倉庫が、駅から遠い場所にあることが多いです。地図を確認しただけでは、遠すぎるとあきらめてしまいがちですが、送迎バスが運行されていることもあります。また、路線バスが便利な場合もあります。通勤されている方がいるということは、何らかの交通手段があるということですから、ぜひ、確認してみてくださいね。
  • 最後に忘れてはならないのが交通費です。支給されない場合や、支給されても上限額が決まっている場合や、定額支給の場合もあります。しっかりと確認し、納得したうえで勤務を始めてくださいね。
「勤務時間」 で選ぶ
アンケート結果で、2番目に重要視されていたのが、勤務時間でした。空いている時間を使って「短時間」で無理せず働きたいという方も、「フルタイム」でしっかりと働きたいという方も、いらっしゃいました。また、早朝の6時から働きたいという方もあり、シニアの皆さんの働き方は多様ですね。
  • 短時間のお仕事は、スーパー、食品製造、病院、保育士、調理補助など、幅広い業種・職種で対応されています。「1日の勤務時間を短くして週5日出勤」のパターンや、「1日の勤務時間はフルタイムで、出勤日数を減らす」パターン、「1日の勤務時間も出勤日数も減らす」パターンなど、勤務時間も様々です。働き手側の希望に応じて、勤務時間を調整していただける職場も増えていますから、求人広告に記載された条件が合わない場合も、ぜひ、相談してみましょう。
  • フルタイムのお仕事は、工場、倉庫、事務、スーパー、保育士など、業種・職種を問わず対応されています。知識や経験が豊富なシニアの方に期待されている会社が多くあります。ぜひ、積極的にお仕事に応募してくださいね。
  • シニアの皆さんは、子育て時期には難しかった時間帯や曜日にも働くことができる方が多いのではないでしょうか。勤務時間の選択肢が、若い世代よりも広がっています。ぜひ、生活リズムにあった、ぴったりのお仕事を見つけてくださいね。
「未経験職種」 でも心配なし
アンケート結果からも、仕事内容は気にせずに、勤務条件重視でお仕事を探されている方が多いようです。例えば、未経験でも勤務可能な工場や倉庫での軽作業や、食品工場でのお仕事は人気があります。また、調理補助のお仕事なら、お店での調理経験は無くても、ご家庭の家事の延長線上で、スムーズにお仕事を始めていただけるケースが多いです。
  • 人手不足が続いている状況です。企業側も業務手順などの工夫をして未経験者でも受け入れ可能にしている職場が増えています。10数年前には断られたお仕事でも、今なら問題ないというケースもあります。求人募集の「未経験歓迎」の文字を見つけたら、積極的に応募してみてくださいね。そして、新しい自分の可能性を広げてくださいね。
「資格」「経験」 を活かす
経験や資格を活かす働き方は、仕事のやりがいを最も強く感じられる働き方かもしれません。同じ業種・職種であっても、違った職場での勤務や、フルタイムからパートタイムに変わるなど、働き方が変われば、また新鮮な気持ちで働けるでしょう。社会貢献にもなり、きっと会社にも、お客様にも喜ばれると思いますよ。
  • 例えば、保育士、介護士、薬剤師のように資格が必要な職種では、人手不足感もありますから、働き手側の希望に沿ったお仕事を見つけられる可能性が高いようです。
    また、経験者は、その仕事のつらい面も知っているということになります。ですから、長年働き続けてこられた経験者の方には、企業側も安心して働いていただけるようです。
    シニアならでの強みを活かして、お仕事を探してみてくださいね。
「体力に合うお仕事」 で選ぶ
健康に自信のある方でも、20代、30代の方と同じ体力が求められるお仕事はやはり難しいですよね。身体に負担を強いてのお仕事はおすすめできません。体力に合ったお仕事を探してくださいね。
  • 例えば、一口に「検品作業」といっても、製品の重さや大きさ、検査の仕方は様々です。重さのある製品を持ち上げて、目を酷使しての検品は難しいかもしれませんが、座ったまま、箱に入っている製品を数えるだけの検品であれば、身体への負担はほとんどありません。
  • 出来そうなお仕事を最も簡単に見分ける方法は、例えば「60代活躍中」、「シニア歓迎」などのマークを目安に検索してみることです。同世代の方が働かれているということは、気持ちの面でも安心ですよね。
いかがでしたでしょうか。ぜひ、参考にしていただいて、自分にぴったりのお仕事を見つけてくださいね。